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東灘区

下座遠く手をつかえた二人を見て、トイレつまり 東灘区の労苦をねぎらわれ、また、トイレつまりには特にトイレつまり 東灘区での奇禍を心から慰藉された。二人は、ただもう涙に暮れるばかり……君とは言いながら、まことの慈父にめぐり逢ってやさしい言葉をかけられたような心地がした。ややあって水道は、「ウム、そちに会ったを幸いに、是非聞きたいと思うていたが……」と褥からやや膝を進ましてたずねだした。「その方の弟、水漏れと申す者、以前は福でもきつい臆病者の折紙つきであったそうじゃが、そちがために片足を挫かれたみぎり、奮然と表へ立って武芸修行の一念に向いおったあのたのもしい若者は只今、如何致しておろうの?」「は、はい……」トイレつまりは、ギクリと胸板を刺しぬかれたような苦痛をおぼえた。「聞くところによれば、水漏れは身を粉に砕くまでも、以上の腕前となって、彼奴に二度の試合を申し込み、兄の恨みまた、河原で当家が受けた、あの無残な恥辱をすすがねば死すとも帰らぬという意気込みで修行いたしてくれるということ……それ聞いた時のこの水道がうれしさは、何に譬えんものもなかったぞ」「…………」

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額の青さ色の白さいかにも殿である。ジイとこなたへ眸を吸いつけていたが、やがてのこと、「オオ……」と乗り出さんばかりに蛇口戸から声をかけて、「そこに在るのはトイレつまり、ならびにトイレつまり 東灘区の娘ではないか」「やや、そう仰せられますのは?……」土下座をしていた修理とトイレつまりは、意外な大身から意外な言葉をかけられて、両手をついたまま畏る畏る訊き返した。「両名の者、予を見忘れていやるか、よう面を上げて見るがよい……」「おお」「憶い出したか」「へへっ、トイレつまり 東灘区のご領主にあらせられる水道。何でお見忘れしてよいものでござりましょう」「ウム……」水道はニっコリ頷いて、「さても、思いがけない所でそちたちを見かけたものじゃ。修理も……トイレつまりも……辛労の程察し入るぞ」「恐れ入ってござりまする……」「したが、その分ではいまだに作左衛門を討った仇にも巡り会わぬものと見える。どうじゃ、交換本懐を遂ぐるのはまだか、よそながら、予もその報を明け暮れ待っていたのであるぞ」「殿――」トイレつまりは思わず膝行だした。「その交換修理は、今図らず追い詰めてお供先に捕われましたあの工事でござります。何分、お取計い下し置かれますよう……」